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就活生の自殺問題―就活生を殺すのは誰か?

就活生を殺すのは誰か?

今回の記事は、全くサイトの趣旨と関係ないけれど。
Gunosyを見ていて、こんなニュースが目に入ってきた。

政府も危機感…ふえる大学生の「就活自殺」が深刻だった
就職活動生の1割「本気で死にたい」 若者の「就活自殺」なぜ急増

こういう記事を見ると、否が応でも就活の頃を思い出す。
数年前の僕は、間違いなくこの「本気で死にたい」一割の学生の側の人間だったからだ。

僕は2006年に大学に入学、取得単位に問題もなく、2010年卒として大学生活を終えるはずだった。でも、2008年の9月にリーマンショックが起こる。それまでの就職戦線はむしろかなり好調だったので、2008年の9月、リーマンショックが起こった頃には、2009年卒の学生たちの多くは就職を終えていた。
未曾有の不景気の割を食ったのは、僕たち2010卒組が初めての代だった。

そしてお察しの通り、僕の就職活動はてんでうまく行かなかった。
受ける企業受ける企業から不採用のメールをもらい(俗に言う「お祈りメール」の山だ)、そのたびに胃をつかまれるような思いをした。
落とされるたびにいわゆる「自分を否定されるような思い」を味わい、次第に「ここで死んでもいいか」と思うようにもなっていた。

僕は意を決して就職留年をすることに決め、在学期間を一年延ばした。
単位数はそのまま在籍していれば問題なかったが、わざと卒論を書かずに卒業しないことにした。

ある程度予測はしていたが、翌年もそれほど大きくマシになることはなかった。それでも幸い、決して大企業とはいえないまでも、何とか妥協できる会社から内定をもらい、一年半にわたる人より長い就活に終止符を打てた。

就活生の自殺自己責任論について思うこと

こういったニュースに対する反応は様々だけど、必ず「たいして名前の通った大学でもなく、大して勉強もしていないのに、まともに就職できると思うほうが考えが甘い」とか、「身の程知らずに大企業ばかり狙うからだ」みたいな意見の人が必ずいる。絶対にでてくる。
彼らの気持ちも、理解できないわけじゃない。僕も、就活に失敗していなければ、「就活ごときで自殺とか、努力しなかった自分のせいだろwww」とか草を生やしていたと思う。

でも、これは多分間違ってる。
就活に失敗して自殺するのは、むしろそこそこ優秀な学生のはずだと思うからだ。
就活を原因とした自殺者のバックグラウンドを統計取ってるわけではないから確証は無いけど、多分そうだ。

だって、僕も多分、そこそこ優秀な学生だったはずだから。
自分でこんなことを言うのは少々気がひけるけど。

「そこそこ」優秀な学生が思っていること

以下は、僕が大学生時代思っていたことだ。今は社会に出て、また考えも違っているのをわかった上で読み進んで欲しい。

僕はいわゆる一般的に知れた学歴でいえば間違いなく日本のトップレベル名門校の学生だ。
高校時代の最高偏差値は80だったこともあるし、予備校も通わず、ストレートで入学している。
大学時代は、授業の好き嫌いはあったけど、代返は一回しかしたことがないし、卒論の担当教授にも気に入られていた。
卒論も含め、成績も並以上は取っているはずだ。
本も間違いなく大学生平均よりかなり多く読んでいるし、大学時代に力試しで受けたTOEICはほぼ無勉強で900付近マークしている。
アルバイトも接客業を中心にいろいろしていたし、恋愛も、まぁ、人より多くしていると思う。

いろいろ並べたけど、自分が就活で引く手あまたのトップ学生であるつもりは全くない。世の中にはいくらでもすごい学生がいるし、行くところに行けば僕程度は掃いて捨てるほどいる、それもわかっていた。挙げようと思えば、欠点もいくらだって挙げられる。

でも、完璧な人間じゃなきゃ就職もできないのか?

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自分が数多くの企業から求められていない人材だったという事実は受け止めている。
でもなぜ?
先に就職の決まったあいつは自分より人当たりはいいかもしれないけど勉強はできないぞ。
先に就職の決まったあいつは勉強はできるけど愛想はまるで悪いぞ。
なぜ?一体企業は何を見ているんだ?って考えになる。試験と違って、答えがわからないから就活は、大人の社会は難しい。

トップ学生ではなくても、そこそこ優秀なはずの自分が、どこの会社からも必要とされない。
そんな思いは間違いなく学生の精神を追い詰める。

でも、そんな就活生が自殺って選択肢を選ぶのは、それが一番の理由じゃない。
就活が最悪に絶不調だったとき、シャワーを浴びながら声を殺して泣いて、こんな風に思ったことを覚えている。
「こんな結果になって、祖母や母親に申し訳ない」なんて。

そこそこ優秀な学生は親や親戚、友人、周囲は間違いなく「自分がいいところに就職する」と思っている。
今まで、受験やらなんやらの競争で、そのへんの周囲の期待に応えてこられたから。
でも、その集大成たる就職で、こんなになってしまって。周囲からの期待が、尊敬が、下手したら愛情も失われてしまうような気がして。

まして学生って、就活に失敗すると人生再起不能のように思ってて、挽回の余地はない、みたいに考えてる。
それも当然、だって就活って「どこの会社で何をするか、そしていくらもらうかが人生の最大のポイント」みたいにみんなが思ってるんだから。あれは一種の就活病で、外部の人間にわかることじゃない。

まとめ

だから、就活生を殺すのは(直接的には)就活じゃない、と思ってる。
むしろ周囲の期待(という自分の作り上げた妄想)なんだろう。

そんなわけだから、就活に失敗して自殺を考え、それを乗り越えた一個人である僕は、この就活生の自殺問題に、企業がどうしろとか、国がどうしろなんて言うつもりは全くない。
ただ、僕個人として、せいぜい自分にできる努力を精一杯して、就活生が鹿爪らしく急に読み始める東洋経済とか週刊ダイヤモンドとかに載り、抜群の学歴とキャリアに恵まれた大物に混じって「就活に失敗したけど、人生何とかなるもんですね」とか言ってやって、全国の就活がうまくいかない就活生を元気付けてやるのが夢だ。
あ、でも、世間の就活のうまく行っていない就活生の親御さんにはお願いがある。

どうか、「たとえ就活がうまく行かなくても、頑張っているあなたを誇りに思う」と伝えてほしい。それだけで、救われる就活生もいると思うから。

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