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BATICを受験する意味がない3つの理由

BATICの有効性を考える

Google Analyticsを眺めていると、どうもBATICについて知りたくてこのブログを訪れている方も多いみたいだ。BATICについて調べている人の多くが気になっているのは、「この資格は(主に転職市場で)評価されるのか?」っていうところだと思うので、今回はBATICの有効性について考えてみる。

僕は一度BATICを受験したことがあり、外資系企業で会計職として勤務しているので、BATICの有効性についても一定の判断が下せる立場にいるだろう。採用には直接関わったことはないが、自分が同僚や部下を評価する際の基準はある。
結論からいうと、僕は「BATICを受験する意味は薄い」と考えている(タイトルは「意味がない」って書いたけど、意味がないは過言かもしれない)

理由は以下に述べる。

BATICを受験する意味が薄い3つの理由

知名度が低い

最大の問題はこれだ。さすがに経理系の仕事をしている人で「BATIC」の名前を知らない人は少ないと思うけど、「実際どれくらいのレベルの試験なのか」を知っている人は多くない。当然、BATICのレベルを適正に評価をするためには、自分自身がある程度以上にBATICを知っていないといけない。つまり応募者の履歴書に「BATIC Accounting Managerレベル」と書いてあったとして、これがどのくらい達成の難しいのかということを理解してくれる採用者の方が多くないだろう。

どんなに合格が難しい資格だって、それが難しいということ自体が知られていなければスルーされるだけだ。「プロジェクトマネージャー試験合格」と言われて、どれくらいの難しさなのか、合格者がどのような知識を持っているのか、具体的にわかるだろうか?

ちなみに、BATICは簡単な資格ではない。subject1はともかくとして、subject2は明らかに簿記二級より難しい。仮に僕が採用担当者だとしていたら、Accounting Managerレベルまで取得していれば間違いなく簿記二級持ちの候補者より高く評価する。でもそれはあくまで僕がBATICの受験経験があり、BATICの難易度を体感レベルで理解しているからだ。多くの採用担当者はそうではない。

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外資系でないと効果が薄い

うちの会社のマネージャーは、それなりにBATICを評価すると言っていて、僕や同期にも受験を勧めていた。けれど、それは外資系企業の会計職だからだ。

BATICは「国際会計検定」だ。学ぶのも日本の会計基準ではなく、アメリカの会計基準であるUSGAAPや、国際会計基準であるIFRSに則った会計処理だ。もちろんその二つが日本の会計基準と大きく乖離しまくっているということはないけれど、それでも日本の企業の経理職でUSGAAPやIFRSに則った資格が有効に働くとは限らない(海外子会社や関連会社と連携する仕事の場合は別)。

つまり外資系企業では「英文会計の素養がある」と評価されて印象アップにつながる可能性はあるけど、日系企業では「うちで英文会計活かす機会はないしねぇ…」となってしまうわけだ。日本企業は社員の転職を嫌う傾向があるので、「この人は日系のうちに応募してきてるけど、本当は外資系や海外に接点のある仕事がしたいんじゃないか?」→「ミスマッチに繋がるんじゃないか?」という思考になりやすい。

転職するとしたら、日系と外資系、もちろん日系の方に応募する機会の方が多いと思う。どうせ資格を取るなら外資でしか評価してもらえない資格より、日系と外資系の双方に有効な資格を勉強したほうがいいはずだ。

独学の勉強環境が整っていない

これはどういうことかというと、具体的には、「テキストや問題集の選択肢が少ない」ってことだ。BATICはそんなに知名度のある資格ではないので、試験情報も多くないし、対策本もそれほど多くは出版されていない。
そのため、BATICを受験するとなると、バカ高い公式テキストや過去問や、

わかりづらかったり、しばしば問題の答えに間違いを含んでいる市販のテキストを利用しなければならない。

先述したとおり、決して簡単な資格ではないから、テキストや問題集が充実していないのはイタい。簿記二級のようにたくさんのテキストが出版されているわけでなく、良本・オススメ本がない中で勉強しなければならない効率の悪さがBATICの難しさの一因にもなっている。もし何かの理由でBATICを受験するなら、予備校を利用して勉強したほうがいい気がする。それくらいいいテキストや問題集に恵まれていない。
BATICならそんなに高くないしね。



BATICは受ける意味が薄い:まとめ

冒頭で述べたとおり、BATICは「受ける意味がない」わけではないけど、かける時間や費用を考えるとイマイチ、となってしまう理由は以上。ご納得いただけただろうか。

とはいえ、特に外資系企業を目指している方、USCPAを将来受験しようかなと思っている方は、BATICはいい腕試しになると思う。理想のキャリアに近づく上で、勉強は無駄にならない。

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