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転職エージェントや応募先企業に、今の給料を伝えるべきか?という話

自分の今の給料を伝える必要はない?

LinkedInでこんな記事を見つけ、興味深い内容だったのでシェアさせてもらいたい。記事を書いたのはアメリカで出版社の社長を務めるLiz Ryan氏。人事経験もある方のようだ。
Recruiters Don’t need Your Salary History–But Here’s Why They Want It

英語の記事を読むのが億劫な方のために内容を意訳するとこんな感じである。

転職エージェントにとって、求職者に給料についての詳細な情報を聞く必要はほとんどありません。それは個人情報であって、エージェントの仕事には何ら関係がありません。
転職エージェントは 「企業があなたの給料について知りたがっています」といってくるかもしれませんが、エージェントが必ずしも本当のことを言っているとは限りません。「企業がこの情報を要求しています!」と伝えてくるエージェントはプロではないのです。求職者にとって、そんなエージェントを信頼している余裕はありません。
企業やエージェントに「あなたの給与について知っておく必要がある」といわれたら、代わりに自分がそれに値すると考えている給料のレンジを伝えればいいのです。それが合理的であるかどうかを教えてくれるでしょう。

確かに、自分の経験からしても、エージェントも企業も、自分の給料は必ず聞いてくる。面談・面接の場ではなんとなく「伝えなきゃいけない」ように思ってしまうのだが、本当にそこで自分の給料情報を包み隠さず伝えて良いのだろうか?

僕が心配するのは、「自分の今の給料が低いことによって、相場より安い給料を提示されること」だ。あなたが企業の採用担当だとしよう。年収500万のAさんが応募してきた。人格、スキルはポジションに対して十分で、あなたは600万の年収を提示してAさんを採用した。
さて、このケースで、もし仮に応募者が年収400万のBさんだったとする。人格、スキルはAさんと同等で、十分に採用するに値する人だ。

さて、あなたはBさんを採用するのに、Aさんと同じ600万を提示するだろうか?
しないはずだ。年収500万のAさんには年収600万を提示しても、年収400万のBさんに年収600万は提示しない。「Bさんは年収400万だから、100万上乗せすれば十分うちに来てくれるはずだ」と考えることになる。

求職者の立場に立ってみれば、これはおかしいと思うはずだ。同等のスキルと経験、人間性があるのであれば、AさんもBさんも同じ功績を会社にもたらすはずであり、結果として同じ年収を提示されるべきなのは疑いない。いうなれば、ここには企業と求職者に情報の非対称性があり、Bさんは買い叩かれていることになる。

求職者は「自分がいくら欲しいのか」を伝えるべきで、「今いくらもらっているか」を伝える必要がない、という記事の主張は、ここに裏付けられる。

もちろん、エージェントと企業は求職者が今いくら稼いでいるのかを知りたがっています。給料の情報を得ておくことは、その後の交渉において極めて大きな優位につながるからです。マサチューセッツ州と私の故郷であるピッツバーグ州で、雇用者に給与の明細を求める慣習を禁止しているのには理由があるのです。

転職エージェントの仕事は大抵成功報酬制だ。そのような意味では、転職者が高い給料を得たほうが転職エージェントにとってもメリットがあると思われるが、求職者が高い給料を求めていることで、不採用になるような結果になっては元も子もない。求職者の年収の多少の多寡よりも、採用されやすさを優先することは大いにありうる。企業が交渉を有利にするために、転職エージェントに求職者の年収を聞く可能性は高い。

気をつけなくてはいけないことは、転職エージェントにとっての「顧客」はあくまで報酬を支払う企業であって、求職者ではないということだ。

この記事に対しては多くのコメントが寄せられているが、賛否両論の様相を呈している。僕としても「正解」はわからないが、理屈は通っていると思う。次回からの転職では意識しておきたいポイントだ。

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