経理職への就職・転職、就職活動について。

若者よ、外資系企業で本当にいいのか?

外資系企業礼賛への違和感

僕がよく読んでいる記事に、JBPressで2014年の5月から連載している
“若者よ、外資系企業はいいぞ”
というものがある(JBPressはサービス利用に会員登録が必要だが、無料でも記事の閲覧はできるので気になった方は是非どうぞ)。
著者の祖父江氏は、外資大手タバコ会社のブリティッシュ・アメリカン・タバコ社の取締役を務めている方。

内容としては、おおむねタイトルの通り。
祖父江氏曰く、近年企業を取り巻く競争はあまりに過酷かつ急激で、誰もが知っている大企業でも大規模なリストラの可能性を避けられない。
そんな時代には、一つの会社に自分の人生を預けるのではなく、自分の足で歩んでいくための選択肢として外資系企業に目を向けてみてはどうか。
…というのが一連の記事の主張になる。

祖父江氏が外資系企業を薦める理由としては、

・個人として生きていくスキルが身につくぞ
・給料が(特に上級社員で)良いぞ
・年齢に関係なく役職を得られるぞ
といったところだ。

 

この手の主張は特に真新しいものでもないし、よくある典型的な「外資系の良さ」そのまんま、といった感じではある。
とはいえ、僕個人としても結局この主張には賛成だ。
やはり、日系企業と外資系企業はきっぱりカルチャーが別れるのは事実。
向き不向きもあるが、日系で輝けなくても外資で輝ける人はいるはずだ。
外資系企業を就職・転職の選択肢に入れないのは極めてもったいない

その一方で、こうまで外資系企業を礼賛されると、違和感を覚えるのも事実。
僕個人としては、転職に際して日系企業から外資系企業に入ろうとする方には、どうかこのあたりのことを留意しておいて欲しいと思う。

給料自体は確かに良いことが多いが…

外資系企業の報酬水準は確かに同じ業務内容の日系企業より良い
これまで趣味と実益を兼ねて毎日のように求人をチェックしてきたが、同条件における外資系企業の給料の高さはまず確実である。

しかし、問題は福利厚生、より具体的にいうならば家賃補助・寮の有無なのだ。
日系企業は、会社によっては都内の寮に月一万円(光熱費込み)で住めたり、家賃補助として家賃の八割(上限有り)がもらえたりするが、外資系企業でこんな手厚い補助を出しているケースはほぼ皆無だろう。

外資系企業の多くは東京にオフィスを構えているので東京の話をするけど、いうまでもなく東京の家賃は高い。
それなりの立地・設備を持った部屋に住もうと思ったら、上記の補助のあるなしは年百万近い可処分所得の差を生むこともある。

こうなると多少の契約年俸の差は吹っ飛んでしまうので(年収には税金がかかることを忘れてはいけない)、特に外資系企業の給料の高さに目をつけている方は、自分が今特権的な家賃補助を会社から得ていないかをよく考えてほしい。

“ドライ”の意味を履き違えていないか

確かに、外資系企業の社風はドライである。
全員強制参加の飲み会なんてない(そもそも会社の飲み会自体が歓送迎会と忘年会くらい)し、球技大会のようなイベントもない。
しかし、日系に比べて社内コミュニケーションが不要かといわれればそんなことは断じてない!

いかに外資系がドライであるといえども、働いているのは同じ人間。
仲の良い・悪いは必ず生まれるし、それに伴ってグループもしっかり形成され、裏では飲み会や遊びなどのお誘いもしっかり存在しているのだ。

そして、仕事のしやすさは、会社の人たちとの仲のよさが極めて重要ということも、日系・外資を問わない普遍の真理。
そこで日系に比べて恐ろしいのは、強制参加がない=場合によっては誰にも何も誘われないため、仲良くなる機会を得にくいということだ。
そこで、外資系企業で仕事を円滑に進めるためには、普段からの社内コミュニケーションが非常に重要になってくる。

よって、コミュニケーション能力に難があっても、外資系企業でならうまくやれると考えるのは間違いだ。
飲み会で若手に芸をさせて笑いものにするような悪趣味な文化は外資系企業にはないが、個人の好き嫌いを置いておいて若手や後輩に親切にしてくれるような面倒見のいい人も多くない。
コミュニケーション能力は、どこでもとても重要な能力なのだ、残念ながら。

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しっかり安定した研修や能力促進支援はない

別の問題としては、新卒採用を行っているような超大手の外資系企業(それなりの規模で新卒採用を行っている外資系企業は、半ば日系企業化しているところも多い)を除くと、外資系企業の研修制度は日系の大手企業に比べて不安定なことが挙げられる。

たとえば英語などの語学習得には費用を出してくれるけど、それ以外の資格取得費用などには特に支援や手当てはなし…だとか、前年度の業績に応じて研修やセミナーなどの規模が大きく変わるだとか。

その面、日系企業は若手社員には全員年に一回の研修をフォローアップで毎年行ったり、Eラーニングなどのサポートプログラムもしっかりしている企業が多いように感じる。
外資系企業は比較的「学びたいやつは自分で勝手に学べ(場合によっちゃ支援してやる)」というスタンスなので、会社のお金を使って資格取得や勉強などをしようとした場合、日系企業の方が利用しがいはあるともいえる。

外資系でいいのか?まとめ

祖父江氏が述べるような外資系企業のメリットは確かに存在するし、就職・転職において外資系企業を選択肢から除いてしまうのはとてももったいないことだと思う。
それでも、日系企業には日系企業のよさもしっかり存在している。
外資系企業に勤めることを考えるなら、外資系企業独特の制度やカルチャーをしっかり調べて、本当に外資系企業に勤めることが望ましいのか、自分に問いかけなおしてみるべきだと思う。

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